かぎ針編みで作るイニシャルチャーム

「自分だけのオリジナルチャームが作りたい」「愛犬の首輪につけるイニシャルを手作りしたい」そんな風に思ったことはありませんか?
かぎ針編みでイニシャルチャームを作ると聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、実は基本の細編みさえマスターすれば、誰でも作ることができるんです。ワイヤーを編み地の中に入れることで、アルファベットや数字、ハート型など自由な形を作ることができます。
今回は、編み物初心者の方でも挑戦できるイニシャルチャームの作り方を、実践的なコツとともにご紹介していきますね。
必要な材料と道具
まず準備するものからお話ししていきましょう。
必要なのは、かぎ針、お好きな色のヤーン(毛糸)、ワイヤー、そして仕上げ用のとじ針です。ヤーンは太めのものから始めると編み目が分かりやすく、初心者の方にもおすすめです。細いヤーンでも作れますが、編み目が小さくなるため少し難易度が上がります。

私も最初は太いヤーンで練習しました。編み目が大きいと「今どこを編んでいるのか」が分かりやすいんですよね。慣れてきたら細いヤーンに挑戦すると、より繊細な仕上がりになりますよ。
ワイヤーは好みの硬さのものを選んでください。しっかりした形を作りたい場合は2本を折り曲げて使うと、カチッとした仕上がりになります。柔らかめがお好みなら1本で十分です。
基本の作り方〜輪の作り方から始めよう〜
さて、実際に作っていきましょう。まずは編み始めの輪を作るところからスタートです。
糸端を15センチから20センチほど残して、輪を作ります。この最初の糸端は後で処理に使うので、短すぎないように注意してくださいね。輪ができたら、かぎ針を入れて糸を引っ掛け、引き抜き編みを1目作ります。
次に鎖編みを5個作っていきます。これで鎖目が全部で6個になる計算です。最初の輪を1と数えると、鎖編みは5個ということになります。
💡 ポイント
鎖編みを作るときは、あまりきつく編みすぎないことが大切です。きつすぎると次の段階で針を入れにくくなってしまいます。適度に緩めを意識して編んでいきましょう。
細編みで本体を作っていく
鎖編みができたら、いよいよ細編みで本体を編んでいきます。
2つ目の鎖目にかぎ針を入れて、糸を引っ掛けて引き出します。かぎ針に2本糸がかかった状態になりますね。ここで再度糸を引っ掛けて、この2本を一緒に引き抜きます。これが細編みの基本です。
この細編みを鎖目に1つずつ、全部で5個作っていきます。最初に作った輪にも1つ細編みを作るので、合計で5個の細編みができあがります。
1周編めたら、最初に立ち上がった目に針を入れて輪にします。ここからが少しポイントになるのですが、表と裏があることを意識してください。

ボコボコしている方が裏で、比較的滑らかな方が表になります。どちらを表にするかはお好みなのですが、私は裏面を表に出した方が質感が好きで、いつもそちらで作っています。クリップやマスキングテープで印をつけておくと、作業中に迷わなくて済みますよ。
輪にしたら、手前に手前にと編み進めていきます。通常の編み物は自分から向こう側に編んでいくことが多いのですが、このチャーム作りでは手前方向に編んでいくのが特徴です。
編み目の2本の糸に針を入れて細編みを繰り返していきます。この作業をぐるぐると続けていくわけですね。
ワイヤーを入れるタイミングとコツ
多くの方が最後にワイヤーを入れる方法を取っているようですが、実は途中で入れる方が断然やりやすいんです。
💡 ポイント
2段目くらいまで編んだら、もう自分の作りたい長さを想定してワイヤーを突っ込んでしまいましょう。後から入れようとすると、編み地がしっかりしているため入れにくく、時間もかかってしまいます。
ワイヤーは使いたい長さに切ってから、先端を少し曲げておきます。これは編み地から飛び出してきたときに痛くないようにするためです。上からでも下からでも入れやすい方から入れてください。先にワイヤーを入れておくと、その後は普通に編み進めていくだけで自然とワイヤーが編み地の中に収まっていきます。
しっかりした形にしたい方は、ワイヤーを2本に折って使うと良いでしょう。より硬質な仕上がりになり、形が崩れにくくなります。
持ち方と糸の張り方〜きれいに編むための秘訣〜
編み物で意外と大切なのが、糸の持ち方と張り方です。これがうまくいかないと、編み目の大きさがバラバラになったり、編みにくかったりします。
基本的には親指と中指で編み目を押さえて、人差し指で糸を張った状態をキープします。人差し指は常に立てた状態を意識すると、糸の張りが安定します。

正直なところ、編み物の持ち方って人それぞれなんですよね。私は中学生の頃から自己流で編んでいて、教わったわけではないので、独特な持ち方をしているかもしれません。でも大切なのは「自分が編みやすい方法」を見つけることだと思っています。
小指に糸を引っ掛ける方もいれば、そうでない方もいます。私の場合は、意識していなくても自然と小指に引っ掛けていることが多いですね。いろいろ試してみて、自分にとって一番編みやすい持ち方を探してみてください。
編み目がきつくなりすぎてしまう方は、意識的に少し緩めに編むようにしてみましょう。逆に緩すぎるよりは、少しきつめの方がきれいに仕上がります。このバランス感覚は、作りながら徐々に身についていくものです。
形を作る〜アルファベットやハートに〜
好みの長さまで編めたら、いよいよ形作りです。
例えばアルファベットの「O」なら一番簡単で、輪のまま閉じるだけ。「I」なら真っ直ぐ編んだものをそのまま仕上げます。「S」は少し難易度が上がりますが、長めに編んでからワイヤーを曲げてS字にしていきます。
ハート型を作りたい場合は、真っ直ぐに編んだものを二つ折りにして、両端を丸カンで繋ぎ合わせる方法があります。V字の部分を作って、上部の両端を繋げばハートの形になるんですね。
💡 ポイント
ワイヤーを曲げて形を作るときは、一度机の上に置いて上から押さえつけるようにすると、きれいな角度が作りやすくなります。また、ワイヤーがつきつき(ピッタリ)に入っている方が、たるんでいるよりも形が安定します。
仕上げの閉じ方
編み終わったら、とじ針を使って糸始末をしていきます。
糸端にとじ針をつけて、編み目の中を縦に通していきます。2本縦に入っている編み目を拾っていく感じですね。最初は少し分かりにくいかもしれませんが、編み地をよく見ると縦のラインが見えてくると思います。
何か所か通したら、糸をしっかり引いて締めます。ただ閉じるだけでは真ん中に寄ってしまうので、十字になるように何度か通して補強すると良いでしょう。

糸始末って地味な作業ですけど、ここをしっかりやるかどうかで仕上がりの完成度が変わるんですよね。編み目の中にしっかり糸を入れ込んでおけば、使っているうちに糸端が出てくることもありません。
最後は編み目の中に糸を差し込んで、余分な部分をカットすれば完成です。編み目の列によって入りやすいところと入りにくいところがあるので、通しやすい場所を探しながら作業してくださいね。
アクセサリーとして仕上げよう
完成したイニシャルチャームは、いろいろな使い方ができます。
丸カンを使って首輪やバッグに付けたり、キーホルダーにしたりと、アレンジは自由自在です。丸カンは大きめのものを使うと開閉がしやすくておすすめです。チャームの編み目に直接丸カンを通して、ストラップパーツやキーホルダー金具を取り付けるだけで、オリジナルアクセサリーの完成です。
愛犬の首輪に付ける場合は、横向きに付けるとバランスが良く見えます。縦向きと横向き、両方試してみて好みの向きを選んでくださいね。
色の組み合わせも楽しみの一つです。赤いチャームに黒のリボンを合わせるとパンクな雰囲気になりますし、ピンクと紫の組み合わせも可愛らしいですよ。
慣れてきたら細いヤーンにも挑戦
太いヤーンで基本をマスターしたら、ぜひ細いヤーンにも挑戦してみてください。
細いヤーンだと編み目が小さくなる分、より繊細な仕上がりになります。ただし、編み目が見えにくくなるため難易度は上がります。老眼の方は特に見づらく感じるかもしれませんが、明るい場所で作業したり、拡大鏡を使ったりすると良いでしょう。

実は私も最近、手元が見えづらくなってきて、コンタクト用の老眼鏡を使うようになりました。42、43歳になってくると本当に手元が見えなくなるんですよね。でも裸眼だと逆に手元はよく見えるという…不思議なものです。
慣れてくると、1個30分くらいで作れるようになります。アルファベット全部作ってみたり、家族のイニシャルを揃えたりするのも楽しいですよ。
まとめ〜オリジナルチャームで毎日をもっと楽しく〜
いかがでしたか?イニシャルチャームは基本の細編みができれば作れる、意外とシンプルな作品です。
最初は糸の持ち方や編み目の拾い方に戸惑うかもしれませんが、慣れてくると無意識にできるようになります。編み物って、手が覚えていく感覚があるんですよね。
大切なのは、きつく編みすぎないこと、ワイヤーは途中で入れること、そして自分の編みやすい持ち方を見つけることです。これらのポイントを押さえれば、きっと素敵なイニシャルチャームが完成するはずです。
ぜひあなたもオリジナルのイニシャルチャーム作りに挑戦してみてくださいね。作っているうちに、きっと編み物の楽しさにハマってしまうと思いますよ!